皆さまの会社では、事業計画は策定されていますか?
この問いかけに対し、「業務が忙しくて計画を作る暇なんてない!」「作って何かいいことがあるのか?」という声をよく耳にします。
上場企業や公益企業であれば、株主や関係者に対して、どのように事業をおこなっていくのかということを説明する義務がありますので、必ず事業計画を作ります。
また、金融機関から借り入れをする場合も、特に創業時などは事業計画が必要になります。
一方、上場企業でもなく、借入もしておらず、株主は社長1人という場合は、これといって事業計画を作らなくても問題ないように見えます。
しかし、事業計画は他人に見せるためだけのものではありません。
他でもない経営者自身が活用するためにも、是非事業計画を作ることをオススメします!
事業計画を作ることによって、どんな効果があるのか、ここでは大きく3つのメリットを紹介します。
1.現状を把握し、今後進むべき道が明らかになる
事業計画など作らなくても、進むべき道は決まっている、という方も多いでしょうが、もし少しでも今後の方向性に迷いがあるのであれば、事業計画の策定をおすすめします。
事業計画を策定するためには、まず現状を分析し、課題を明確にした上で今後の方向性を決定します。
さらに、本来はその前に経営者の「想い」を明確にすることが重要です。
何故なら、経営者がどういう「想い」で事業をおこなうのか、何故、何を目的に事業をするのかによって、進むべき方向性は大きく変わってくるからです。
その上で、その「想い」を実現するためにはどういう方向に進めばよいのかを導き出すということになります。
2.やるべきことを「見える化」することで、経営者や従業員のモチベーションを高める
たとえ進むべき方向性が分かっていても、なかなか手がつけられない、あるいは従業員がやる気にならない、ということもあるでしょう。
そのような場合は、「事業計画書」という書面の形で作成することにより、経営者自身の取り組みをおこなうモチベーションが高まるという効果があります。
どうしても、頭の中で「今後、こういう風にしていこう」と思っているだけでは、現状の業務を優先してしまい、なかなか先へ進まないということがあります。
事業計画は書面で作成し、繰り返し見返すことで自らの「ワクワク」を引き出しましょう!
また、事業計画は従業員のモチベーションを高める効果もあります。
出来ることなら、事業計画を従業員全員に公開し、「この会社はこういう方向性に向かって、こういうことをしなければならない」という認識を共有しましょう。
経営者は従業員に「やってほしいこと」だけを伝えがちですが、何故それをやるのか、それをやることでどういう良いことがあるのか、ということが分かって業務をおこなったほうが、断然モチベーションが上がり、生産性も向上します。
事業計画には、経営者本人だけではなく、従業員の「ワクワク」を引き出す効果もあるのです!
3.行動計画や数値計画を策定することにより、達成度を測り、PDCAサイクルを回すことができる
事業計画は、「作ったら終わり」ではありません。
作った通りに事業を実行することが重要なのです。
そのため、事業計画には行動計画や数値計画が盛り込まれ、達成度を測ることができるように作成します。
「行動計画」は、「アクションプラン」とも呼び、誰か、いつ、何をするのかを明確に定めた計画で、後で実際にそのアクションを実施したかどうかを確認することができます。
計画通りに実施できていない場合は、その原因を分析し、対策をおこなったり、場合によっては計画を修正したりします。
「数値計画」は、それによって売上高がいくらになり、利益がいくらになるか、という計画です。
もちろん、実際に売上高がいくらになるか、利益がいくらになるかということを完全にコントロールすることは難しいですが、目標値を設定することで目指すべきところが明確になり、達成度がわかるという効果があります。
達成度が分かれば、モチベーションも高まりますし、計画との乖離を分析することで次に取るべき対策が見えてきます。
PDCAサイクル、すなわち計画(Plan)を立て、実行(Do)し、達成度を確認(Check)して改善(Action)する、という一連の流れを繰り返すことが、「想い」実現の近道です!
事業計画策定には、以上のように多くのメリットがありますが、そうはいってもどうやって作ったらいいのか、と思われるかもしれません。
そんなあなたには、「経営革新計画」をおすすめします。
「経営革新計画」は、新商品開発やサービスの新しい提供方法の導入など、一定の要件を満たす新しい取り組みを都道府県が承認することで、中小企業の新たな取り組みを応援するという制度で、以下のようなメリットがあります。(埼玉県の場合)
1.金利の低い制度融資を利用することができる
2.現状を分析し、方向性を明確にする(上記事業計画策定のメリットと同じ)
3.県のホームページなどで広報され、PRにつながる
というメリットがあります。
さらに、埼玉県では経営革新計画の推進に力を入れており、商工会議所や商工会で策定の支援が受けられますので、是非お近くの商工会議所・商工会にご相談いただくとよいでしょう。
ただし、「経営革新計画」も作っただけでは意味がありません!
計画を実際に進めていくには、いろいろな要因で壁にぶつかり、自分一人では途中であきらめてしまうことがあるかもしれません。
そんなときは、是非あなたの「想い」実現をお手伝いするスノウコンサルティングにご相談ください。
その大切な「想い」に寄り添って、実現に向けて一緒に邁進します。
ワクワクするような事業計画を作って、あなたの「想い」を実現しませんか?