※以下の話には、とあるゲームのストーリーをアレンジした話が含まれます。
皆さま、こんにちは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。
冒険の途中、立ち寄ったあるお城でのことです。
一行は、王様がこんなお触れを出していると言う情報を耳にしました。
『王様を笑わせることができた者に、王家に伝わる剣を授ける』
このお触れに、多くの冒険者が挑み、しかし誰も王様を笑わせることはできませんでした。
そこに現れたとある冒険者が、見事王様を笑わせ、褒美の剣を手にしました。
この冒険者は、決して面白いことをしたり言ったりするのが得意な冒険者ではありませんでしたが、何故他の冒険者が笑わせることのできなかった王様を笑わせることができたのでしょうか?
実は、このお触れの裏にはこのような意図がありました。
近ごろ、魔物が多く出没するようになり、国民の顔から笑顔が減ってしまったため、少しでも国民に笑顔が増え明るい雰囲気を取り戻したいという王様の想いから出したお触れだったのです。
多くの冒険者は、お触れにある通り、王様を笑わせようとして、面白い芸や小噺を披露しました。
しかし、この冒険者は王様の真意を見抜き、「その剣を私にお与えください。必ずや、魔物の親玉を退治し、国民の安心と笑顔を取り戻して見せましょう」と申し出たのです。
王様は、自分のお触れの真意を見抜き、根本的な解決案の提示をしたこの冒険者の申し出に感激し、自ら笑い、この冒険者に剣を与えたのでした。
※お気づきの方もいるかと思いますが、この話はエニックス社(現・スクウェア・エニックス社)のゲーム「ドラゴンクエストIV 導かれし者たち」の、スタンシアラでのイベントのストーリーをアレンジしたものです。
さて、この冒険者が他の冒険者を差し置いて褒美の剣を手に入れることができた要因は何だったのでしょうか?
一番は、王様の真意を見抜いたことでしょう。
他の冒険者は王様の真意を見抜くことはできず、お触れの言葉通り面白い芸や小噺で王様をなんとか笑わせようとしました。(これは「北風と太陽」の北風の方法に似ていますね)
一方、この冒険者は王様の真意、すなわち「顧客のニーズ」を正確に把握することができたため、王様の心を動かすことができたのです。(これは、「顧客が本当に必要だったもの」の話と似ています)
しかし、それだけではありません。
「魔物の親玉を退治し、国民に安心と笑顔を取り戻す」ことを約束するためには、それだけの力をもっていなければなりません。
さらには、他の冒険者でもそれができたのであれば、既に剣は他の冒険者が手に入れていて、この冒険者が手に入れることはできなかったかもしれません。
すなわち、「自分たちが持つ強み」を活かし、「競合とは違う」部分を認識することで、自分たちにしかできない提案をすることができたと言えます。
これを、「自社(company)」、「顧客(customer)」、「競合(competitor)」の3つのCを知るという意味で、「3C分析」などと言います。
是非、3つのCを知ることで、自分たちにしかできない顧客への価値提供を目指しましょう♪
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