1人当たりの取り分を増やすには?「生産性向上」 ワクワク経営コラム【第72回】

皆さま、こんにちは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。

今日も冒険パーティーが宿屋で話し合っています。

旅芸人「さて、今日の依頼の報酬は200G。ここから旅に必要な費用として120Gを引いて、残りをみんなのおこづかいとして5人で分けよう」
魔法使い「旅に必要な費用を引くと、残りが80Gだから、1人あたり16Gね」
武闘家「16Gか、少ねぇなぁ。これじゃあ腹いっぱいメシ食えねぇぞ」
戦士「5等分なんだ、仕方ないだろう。しかし、確かにもう少し欲しいところだな」
僧侶「そうですね。もっと1人当たりのおこづかいを増やすには、どうしたらよいのでしょうか?」
魔法使い「そのためには、報酬をもっと増やす必要があるわね。もっと報酬の高い依頼を受けるべきね」
旅芸人「そうだね。でも、報酬の高い依頼を受けて、費用がそれ以上に増えたら、残りは減ってしまうね。報酬とかかる費用のバランスを考えなければいけないね」
戦士「じゃあ、逆に報酬が同じでも、費用がかからない依頼に変える方法もあるな」
旅芸人「その通り。報酬の高い依頼を受けるか、報酬に対して費用のかからない依頼を受ける。他に取り分を増やす方法はあるかな?」
魔法使い「あとは、分ける人数が減れば、一人当たりの取り分は増えるけど・・・」
武闘家「えーっ、誰か仲間外れになるのか?オイラは嫌だぞ。。。」
旅芸人「いや、それも1つの方法だよ。今、5人でしている仕事を4人でできるようになれば、1人はその間休めるからね。交代で休みを取るようにしてもいいし、自由行動に当ててもいい」
僧侶「5人で交代で休みを取れば、5日に1日は休めますね。そうしたら、その日に魔法の勉強をして、もっと皆さんのお役に立つことができます」

このお話は、以前にお伝えした「労働生産性」をどうしたら増やすことができるか、というお話です。
現実の経営に置き換えれば、依頼の報酬は「売上高」、旅に必要な費用は「外部への支払い」、1人当たりのおこづかいが「労働生産性」となります。
労働生産性を上げれば、時給を増やすことができます。

そして、お話の中でも出てきているように、労働生産性を増やすには3つの方法があります。
1.売上高を増やす
2.売上高に対する「外部への支払い」の割合を減らす
3.同じ付加価値を、より少ない労働時間で生み出す

1.の売上高を増やす方法には、「より多くの人に買ってもらう」「同じものをより高い値段で買ってもらう」といった方法があります。
また、「同じものをより高い値段で買ってもらう」ことができれば、同時に売上高に対する「外部への支払い」の割合も減少します。
2.の売上高に対する外部への支払いの割合を減らす方法には、単価を上げるほかに、仕入原価率(=原価のうち人件費以外の部分の比率)を下げるといったことが考えられます。
仕入原価率を下げるには、仕入れ値を下げるか、より少ない材料で同じものを作る、廃棄を減らして無駄なく使うといった方法がありますね。
3.の方法としては、業務の見直しや設備・ITシステムの導入などで仕事を効率化することが考えられます。
また、健康経営の推進や権限移譲なども、業務効率の向上につながります。
総労働時間が減っても、人を減らすことはなかなかできませんし、共に旅をする仲間をパーティーから外すようなことはしたくないですよね。
しかしながら、残業が多い場合は残業代を削減しつつワークライフバランスを向上することができますし、そうでなくても余った時間を研修による能力向上や新規事業などに使うことができるようになります。
そうすることで、さらに生産性が高まるという良い循環が生まれ、ワクワクの輪が広がっていくことになります。

生産性を向上して密度の高いワクワクを生み出すために、どんな方法が取れるか、考えてみましょう(^-^)

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