皆さま、こんにちは！
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。

経営の仕組みの大枠である「ビジネスモデル」の中でも、「自社が売るものは何か？」という部分は非常に重要です。
これは、経営ビジョンを実現するために、自社が提供する価値は何か？ということに深く関係します。
その価値をお客様に提供し、その対価を得ることで、会社は存続できると言えます。
商品やサービスというのは、その提供する価値をカタチにしたものですね。

商品やサービスをどのように設計するか、というのは業種や業態によっても違うので、なかなか全てに言及することは難しいですが、多くの場合に役立てることのできる考え方をいくつかご紹介します。

1つは、「その商品はお客様にとって価値あるものであるか？」ということです。
いかに良い商品であっても、それがお客様に必要なものでなければ意味がありません。
逆に、その商品が誰かにとって価値あるものだとすれば、その誰かをお客様にすればよいことになります。
「マーケティング・コンセプト」でお伝えしたように、以前は「良いものを作れば売れる」でしたが、今は「お客様に必要なものでないと売れない」になっています。
前者を「プロダクトアウト」、後者を「マーケットイン」といいます。
では、お客様に必要なものなら何でも売ればいいか？というと、そうではありません。
ここに、自社の強みを活かすという考え方が必要になります。
何故なら、お客様に必要で売れるものは「みんな売ろうとする」ものなので、価格競争に陥り利益が出づらいということになってしまいます。
そこで、VRIO分析でもお伝えした通り、自社は持っているけれども他社は持っていない、他社には真似できない「強み」を活かすことで、他社よりも顧客にとって価値のある商品、あるいは同じものでも低コストで提供でき、利益を出しつつ売ることができるようになります。

2つ目は、パッケージの重要性についてです。
中身が良ければパッケージは別に関係ないんじゃないか？と思われる方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
パッケージとは、開けるまでの中身への期待感を高める役割があり、すなわち「ワクワク感」を大きくしてくれます。
例えば、冒険のゲームを買って家に帰るまでの間、パッケージを見ながら、これから始まる壮大な冒険にワクワクを募らせる・・・といった経験はありませんか？
もちろん、パッケージで期待感が高まっても、中身が良くなければガッカリ感が大きくなってしまいますが、まずパッケージを見て買うかどうか決めるということも多いですし、いくら中身が素晴らしくても買ってもらえなければ仕方ないですよね。
したがって、中身が良いのはもちろんのこと、そこに至るワクワク感を高めるパッケージが必要となります。
また、パッケージは形のある商品だけではなく、目に見えない「サービス」でも重要です。
目に見えないからこそ、パッケージという「形」にすることで少しでも見えやすくなります。
頼まれれば何でもやります、というのでは、お客様は何を頼んだらいいのか分かりません。
実際にはケースバイケースで対応するとしても、標準的なケースを「パッケージ」にして提案することで、お客様にとっては格段に分かりやすくなります。

3つ目は、商品ラインナップです。
冒険の世界の武器屋などでは、絶妙なラインナップですよね！
すぐ買えるけどそれほど強くない武器、ちょっと頑張れば買えるそこそこ強い武器、かなり頑張らないと買えないけどすごく強い武器などが並んでいることが多いです。
また、ちょっと変わり種の武器も合わせて置いてあることが多いですね。
これは、お客様に「選択肢を与える」ということです。
商品が一つでは、「買うか、買わないか」という選択になってしまいますが、いくつかあることで「どれを買うか」という選択に変えることができます。
冒険者のスタイルによって、お金を貯めて強い武器を買う場合でも、今買える武器で突き進む場合でも対応できるようになっています。
また、強さだけではなく、ちょっと変わった商品があることで、「別の視点」による選択肢を与えるとともに、対比することによって商品の特徴がより際立ちます。

是非、あなたが提供する価値をパッケージに包んで、ワクワクする商品やサービスにしていきましょう♪