目的のためにどんな動きが必要?「業務設計」 ワクワク経営コラム【第186回】

皆さま、こんばんは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。

提供する価値と商品・サービスお客様が決まったら、次は「どのようにその価値を作っていくか?」、つまり業務の設計をする必要があります。
これは冒険の世界で言えば、冒険の目的を果たすために、どのような動きが必要か?ということであり、それによってどんなパーティーを組む必要があるかが決まります。
例えば、強力な魔物を倒す必要があって、薬草での回復では間に合わないということであれば、防御魔法でパーティーを守ったり全体回復魔法で回復したりといった動きが必要になり、そのために僧侶や白魔道士のようなメンバーが必要になります。
もし魔法が効かない魔物を倒す必要があるのであれば、武器での攻撃で大きなダメージを与えられる戦士が必要になります。
また、魔法使いが魔物の守備力を下げて、その間に戦士が攻撃するといったコンビネーションが必要になることもあります。
これは、会社で言えば「業務の流れ」ということになります。
あるいは、お宝を探す必要がある場合、お宝のある方角を知る特技を使う必要があり、そのために盗賊が必要になるかもしれません。
従って目的のためにどのようなパーティーを組むかを決めるために、まずどのような動きが必要なのか、どのような動きの連携が必要なのかを決める必要があります。

では、会社の業務をどのように設計したらよいでしょうか?
これも、業種業態によって大きく変わりますが、共通するポイントがいくつかあります。

まずは、これも「木を見て森を見ず理論」に関連しますが、まずは「業務の流れ」を大枠で捉えることです。
例えば、製造業であれば、材料を仕入れ、生産し、検査して、出荷するという一連の流れが一般的にはあります。
さらに、そのあとにアフターサービスがあったり、経理業務や人事、経営企画、開発、設備メンテナンスといった全体をサポートする業務があります。
このように、メインの「価値の流れ」と、それをサポートする業務の構造を図にしたものがバリューチェーンです。
飲食店であっても、材料を仕入れ、仕込み、調理し、集客し、お客様に提供し、片付けて食器を洗うというような流れがありますね。
このように、お客様に価値を提供するまでにどのような価値の流れがあり、そのためにどのような業務を行う必要があるかを把握する必要があります。
そして、全体の流れを把握したら、次に各業務をどのように行うかを具体的に検討するとともに、そのために人材をはじめとしてどのようなリソースが必要なのかを検討します。

他には、業務フロー図を描くこともあります。
これは、例えば時系列で、顧客からの発注があったときに、どの担当者や部署がどのような手順で納品までの業務をおこなうかといった具体的な流れを図で表したものです。

なお、業務がどのような流れになるか分からない場合は、KJ法のように、まずはふせんに必要な業務を書き出してみて、それを「それぞれの業務にどんなつながりがあるか?」を考えながら並び替えてつないでいくことで、業務の流れを把握するという方法があります。
このように、業務の流れを把握することで、不足していた業務や、そのために必要なリソースも明らかになるという効果もあります。

是非、価値を作るために「どんな業務が必要か」を把握しましょう♪

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