皆さま、こんにちは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。
昨日のコラムで数値計画のお話をしましたが、数値計画を作る上で、基礎となるもう一つ重要な計画が「投資計画」です。
経常的に支出するわけではないものの、1年を超えて使用する資産を購入する場合、会計上は「減価償却費」により分割して費用計上されますが、現金は先に出ていくことになります。
通常、その効果は何年もかけて回収することになるため、短期的には現金が減少するということになりますね。
それでも先に現金を支出し、先行投資するのは、その投資により長期的に経営に良い効果をもたらすからですね。
分かりやすいのが売上の増加や費用の減少です。
例えば、1,000万円の設備を購入して、毎年100万円ずつ売上が増えるとします。
そうすると、この投資は10年で回収できるということになります。
では、11年使えるなら投資すべきでしょうか?
冒険の世界で例えてみると、このようになります。
2万Gで新しい武器を買って、次の町で買い換えるまで使うとします。
今の武器でも無理をすれば次の町まで行くことはできます。
しかし、新しい武器を買うと今までより多くの魔物を討伐することができ、次の町で2万G多くの報酬を受け取ることができるとします。
得られる経験値などを無視した場合、この武器を買うでしょうか?
最終的には収支はプラマイゼロですので買ってもいいように思えますが、その2万Gを別のことに使えた「機会コスト」が発生します。
例えば、道中で出会った行商人から2万Gの宝石を買って、次の町で3万Gで売れる可能性があるなら、2万G残しておいた方がいいですよね。
つまり、2万G分の現金が「今の町から次の町へ行くまでの間」減っている状態になることを考慮に入れる必要があり、その分多くの回収ができなければ投資としては見合わないということになります。
次の町で多く得られる報酬が21,000Gならば検討する必要がありますが、その機会コストと差益の1,000Gを比較して判断することになります。
これは経営の投資判断でも同じです。
ただ、経営の場合は「借入」をおこなう場合があるので、借入をして投資した場合の利息により投資するかどうかの判断をすることができます。
借入をして投資をすれば、「現金(運転資金)が減っている状態になる」ことはないので、純粋にトータルでの支出と収入を比較すればよいことになりますね。
先の例でいえば、11年使えれば1,100万円の収益増加となるため、1,000万借りて設備を購入し、1,000万円の元金のほか支払う利息が100万円以下であれば投資として見合うことになります。
ただし、多くの場合は11年で回収できる1,100万円以外にも設備を導入するメリットやデメリットが生じるため、様々な視点でその効果を検討し投資判断をすることになります。
是非、その投資によってどのような良い効果や悪い効果があるかを把握して、投資の判断をしましょう♪
ピンバック : 数値計画は全ての計画の集大成!「数値計画の作り方」 ワクワク経営コラム【第192回】 | スノウコンサルティング