皆さま、こんにちは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。
商品・サービスや業務、組織、仕入、販売についての計画ができたら、次はいよいよ「数値計画」です。
「鏡写し理論」でもお伝えしたように、会計情報は会社の状態を写す「鏡」です。
会社の情報を明確な数値で表し、実際に目的に近づいているかを測るために、非常に重要な計画です。
そして、PDCAサイクルを回すために、予算と実績を比較するには、数値で表された会計情報は非常に適していると言えます。
財務計画と言うこともありますが、ここではあえて「数値計画」と呼びます。
その理由は、財務というと会計の一部の意味を表す「財務会計」を意味し、紛らわしい場合があるからです。
この数値計画には、3つの意味があります。
1つは、狭義の財務、資金繰りです。
以前のコラムでお伝えした通り、資金は会社の「血液」です。
血液が流れなくなったら会社は生きていけませんから、常に血液の量と流れをチェックする必要があります。
この血液を作り出す健康状態を表すのが貸借対照表、血液の状態(サラサラ度)を表すの損益計算書、そして血液の流れを表すのがキャッシュフロー計算書です。
さらに、血液が不足しないよう月単位で収支を管理・予測するために資金繰り表も作り、予算と実績の比較管理をおこなうのが望ましいです。
血液がなくなってゲームオーバーとなってしまっては仕方ありませんから、そして早めの応急手当ができるよう、常に会社のステータスに気を配る必要があります。
2つ目は、目的に近づいたかどうかを測るための指標としての意味です。
会社の目的はビジョンを実現することですが、ビジョンに近づいたかどうかは多くの場合定性的であり、なかなか目に見えづらいです。
そこで、目標の基準となる指標を定め、その指標に対して具体的な目標値=KGIを定め、その目標に対する達成度を測ることで、ビジョンの実現にどれだけ近づいたかを測ります。
例えば売上高ですが、売上高が増えることははただお金が増えるというだけではありません。
それだけ、「多くの人に価値を提供した証」であり、売上高が増えるということは「多くの人に必要とされる価値」になったと言えるため、ビジョンの実現に対しても大きな意味を持つ指標のひとつです。
もちろん、売上高だけではそれは測ることはできませんから、利益・付加価値・利益率・回転率・労働生産性など、様々な指標を使って目標と実績を比較しながら、PDCAサイクルを回しつつビジョン実現に近づけていくことが必要になります。
3つ目は、経営をワクワクする道具としての意味です。
ステータスウィンドウ理論でもお伝えしたように、会社の状態が「見える」ことで変化が分かりやすくなるため、目的の実現に近づいていることが実感しやすくなります。
数字の変化を見て、次はどうしようという判断をしたり、こんなに強くなったと思えたりするのは、RPGのようでワクワクすると思いませんか?
会計は1つ目で述べたように会社の生死にかかわる重要なものなので、遊び感覚でやるわけにはいかないと思われるかもしれません。
ですが、深刻になりがちな数値管理だからこそ、どうせなら楽しく、ゲームのようにワクワクする仕組みで運用したほうが、自分も従業員も「飽きない」ので継続性も高まりますし、人の人生をワクワクさせることができますよね!
是非、様々な意味のある会計のための数値計画を立て、ワクワクしながらPDCAサイクルを回していきましょう♪
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