こんにちは、スノウコンサルティングの古屋早雪です。
スノウコラム第4回、今回のテーマは「健康経営(R)」です。
「健康経営」は、NPO法人健康経営研究会によって商標登録されており、同研究会のホームページによると「健康管理を経営的視点から考え、 戦略的に実践すること」と定義されています。
前回、働き方改革のコラムでも触れましたが、中小企業が働き方改革に望む意義として、主に「人材確保」「法令遵守(コンプライアンス)・CSR」「生産性向上」という3つがあります。
今までは、従業員の健康配慮というと法定健康診断の実施といった法令遵守の面で語られることが多かったと思いますが、人材確保が困難な現状では、いかに欠勤や入院による長期休暇を減らすか、といった観点でも重要になります。
さらに、忘れてはならないのが生産性向上です。
これは、目には見えにくいですが、業績にも大きな影響を与えます。
まず、プレゼンティーイズムという概念があります。
これは、仕事を休むとまではいかないものの、体調が悪いという状態を指し、仕事の能率が大きく下がります。
体調不良で会社を休むアブセンティーイズムと比較して見えにくいため、見過ごされやすいですが、影響は大きいため注意が必要です。
また、働く人が元気になることにより、職場の雰囲気が明るくなることで、知的生産性も飛躍的に向上します。
新しい商品や改善のアイディア、品質向上の手法などが生まれやすくなります。
さらに、職場の雰囲気は、お客様にも伝わります。
お客さまも、みんな疲れていて暗い職場よりも、明るい職場で活き活きと働く営業スタッフ・販売員から買いたいと思うに違いありません。
そして、健康経営を推進することにより、長い目で見れば「健康に長く」働くシニアスタッフが増え、企業の力はさらに強化されます。
何故ならば、それだけ採用・教育コストが少なくて済むのはもちろんのこと、長い経験と健康体を持ち合わせたシニアスタッフはかけがえのない「人財」となるはずです。
では、企業としてどのように健康経営に取り組めばよいのでしょうか?
まず、最低限健康診断は全員が受けられるようにすることが大切です。
もちろん、法律で定められているため、健康診断は実施しているかと思いますが、ついつい忙しくて健康診断を受けていないというスタッフはいませんか?
そういうスタッフに、健康診断の重要性を浸透させるとともに、健康診断を受けられる環境を作ってあげることが、健康経営の第一歩です。
また、職場でラジオ体操タイムを設けたり、野菜やタンパク質を取れるよう休憩室にチーズや野菜スティックを置いておく、といった取り組みも効果的です。
健康経営の取り組みを評価し、後押ししてくれる制度には以下のようなものがあります。
■経済産業省「健康経営銘柄」「健康経営優良法人」
経済産業省が健康経営に取り組む企業を認定しています。
健康経営銘柄は上場企業が対象ですが、健康経営優良法人は「中小規模法人部門」がありますので、中小企業でも十分目指すことが可能です。
■日本政策投資銀行「DBJ健康経営格付」
日本政策投資銀行では、従業員の健康や働き方への配慮に関する取り組みに優れた企業を評価・選定し、その評価に応じて融資条件を設定するという「健康経営格付」融資を実施しています。
■全国健康保険協会埼玉支部「健康宣言」
全国健康保険協会(協会けんぽ)の埼玉支部では、従業員やその家族の健康増進に向けて、「健康経営」に取組む企業を支援する制度として、「健康宣言」制度を設けています。一定の取組みを行った企業には認定や表彰を行うとともに、この制度と連携した埼玉県信用保証協会の保証制度「健やか」が実施されています。
また、協会けんぽ埼玉支部の主催で、健康経営セミナーが開催されます。
(古屋も参加予定です)
この機会にセミナーを受講し、健康経営の推進を検討されてみてはいかがでしょうか。
日時:平成30年7月11日(水)13:30~16:30
場所:大宮ソニックシティ 小ホール
詳細・申し込みについては下記リンクよりご参照ください。
2018健康経営セミナー
■東京商工会議所「健康経営アドバイザー」
東京商工会議所では、「健康経営の必要性を伝え、実践へのきっかけを作る普及・推進者」を「健康経営アドバイザー」として認定する制度を設けています。
(古屋も健康経営アドバイザーの認定を受けています)
是非、皆さまの会社でも健康経営を推進し、従業員も経営者も会社も元気になりましょう!
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